2月27日Kv.618"Ave verum corpus"Kv.33"Kyrie"
2月27日の練習Kv.618"Ave verum corpus"Kv.33"Kyrie"
発声練習 身長計に立った時、なんだか普段より上を向いているように感じることがあるのですが、これが自然な姿勢。この姿勢で下あごを下す。多くの場合このとき頭も下がってしまいます。目線を確保すると良いのでは。日常、誰かに声をかけるとき無意識にその人を見ていませんか?見ているところに声は飛んでいますよ。先回おはなしした電話している時の「N,N」の返事、これを後頭部が壁に接触した状態で言ってみてください。鼻の奥に声帯を振動させた自分の音が響き、鼻から少しの空気とともに出てくるのがわかります。
はじめに
Kv.618"Ave verum corpus" 1791年 亡くなる年、Wien近郊のBadenに妻コンスタンツェは温泉で療養にでかけ、そのお礼としてBadenの教会に献呈した曲です。完成度の高い今になって考えればMozartは行く末を予感していたかのような作品ですね。
続いて
Kv.33"Kyrie"先回お示しした10歳の少年Mozartの作品です。
宗教曲は多くラテン語で書かれますが、その発音を私たち日本人は本能的にカタカナ発音にしてしまうようです。今は変わりつつありますが、日本の家屋は畳、障子、襖なので残響はほとんどなく、子音が聞き取りにくいのです。そんな中で生活してきた私たちは残響の感覚に乏しいですね。それが音程を低くとってしまう原因ではないかと。 「私たちには耳は二つあるのに、口はたった一つしかないのはなぜか。それは、より多く聞き、話すのはより少なくするためだ」と、古代ギリシャの哲学者ゼノンの言葉。このバランスは音楽にも最もふさわしい言葉ですね。
アルファベットの母音 a,i,u,e,o が発音の元ですね!与えられたフレーズの時間に子音も含めてどれだけアルファベットが入っているか。それを時間内で音にすることが求められるのです。
オペラ「夕鶴」の作曲者 團伊玖磨さんは、英国から出版されたスコアに、日本語の歌詞の下にローマ字で発音を細かく指示していらっしゃいました。團さんが自分の作品を日本語できちんと世界に発信したい気持ちを強く感じます。
では、3月13日(火)発声から自然な音を作っていきましょう。
Dirigent Kumazaki Masayoshi
0コメント